使う予定だったのに、コンソメがない!?
こんなとき、あなたはどうしますか?
代わりとなる調味料を使うことにして、献立を少し変更するのではないでしょうか?
コンソメ代わりの調味料。思いつくのは、鶏ガラスープや和風だしなどですね。
でも、ハンバーグやエビフライに、お味噌汁や中華スープを添えるのも、ポトフを作ろうと思っていたのに、カレーや肉じゃがになってしまうのも、なんだか少し悲しいです。
そんなあなたに朗報があります。
コンソメ代わりの調味料に、あるものを加えれば、コンソメと似た味になることが分かりました。
コンソメがなくて困った経験のあるあなた!
そんなあなたに、ぜひ試してほしい裏技です。
「代わりになる調味料を使ったほうが美味しいんじゃない!?」というメニューも、一緒にご紹介しますね。
コンソメ代わりの調味料でもコンソメ味になる!?

ある日のこと。
私は、夕飯の準備をしようとしていました。
いつものように、冷蔵庫を開けて、中にある食材を確認。献立を考えます。
食材を買い足さなくてもできる献立を思いつき、買い物に行く手間が省けたことに一安心。
そして、気分良く調理を開始したのに…
コンソメがない!?
あたり前にあると思っていたのに、ないことが分かって、一瞬フリーズ。その後、献立を考え直すハメになりました。
調理もある程度すすんでいるし、時間もないので大幅な変更はできません。
結局、なんだかちぐはぐなメニューになってしまって「なんか変じゃない?」と家族に言われてしまいました。
いい気分で楽しく調理を開始したのに、一転せつない夕食タイムになってしまったのでした。

コンソメがなくても、コンソメ味にできたらいいのに…
そう考えて、私は、いくつか実験をすることにしました。
コンソメとブイヨン
毎日は使わないからこそ、使おうとしたときにストックが切れていたってこと、ありますよね。
私は、しょっちゅうです。
洋風の味付けにするときに基本となるコンソメ。
正直、コンソメさえあればなんとかなるものです。
鶏ガラスープの素がなくても、代わりにコンソメを使って、生姜とにんにくを少し足せば、たちまち中華風になります。
また、和風の煮物を作るときも、ほんの少しコンソメを足すとコクがでて美味しくなります。
コンソメは、代役もサポートもしてくれる便利な調味料です。
それなのに、私が料理にコンソメを使うようになったのは、ほんの数年前。
洋食を一切作らなかったわけでは、もちろん、ありません。
実は、洋風の味付けをする場合には、いつも市販の固形ブイヨンを使っていたので、わざわざコンソメを使う必要性を感じなかったというだけなのです。
では、ブイヨンとコンソメの違いとは、何でしょうか?
本来ブイヨンとは、フランス料理などに使われる、いわゆる出汁のことです。
肉や骨、香味野菜を煮出してその旨味を抽出したもので、スープのもとになります。
それにたいしてコンソメは、このブイヨンに肉や野菜などの具材を入れて煮込んでから濾し、味付けしたスープのことです。
出汁であるブイヨンに、味を足すとコンソメになるということですね。

あれ?市販のブイヨンはしっかり味が付いてるよね?
確かに、市販のブイヨンには、しっかり味がついていますし、それだけで十分スープになりますね。
実際、市販のブイヨンもコンソメも、原材料にほとんど違いはあリませんでした。
すなわち、よく見る市販のブイヨンは、コンソメとほとんど変わらないということです。
ブイヨンはそれだけで、コンソメの代わりになってくれるのですね。
コンソメ代わりの鶏ガラスープの素
コンソメもなければ、ブイヨンもない。
そんな時、頼りになるのは、鶏ガラスープの素です。
鶏ガラスープの素は、言わずとしれた中華風調味料。これを使うだけで、どんなものでも、簡単に中華風に仕上げることができます。
言い換えれば、鶏ガラスープの素は、どんなものでも中華風にしてしまう調味料だということですね。
鶏ガラスープの素をコンソメ代わりに使う場合、その中華風を洋風に変えない限り、せっかくのメニューに少し違和感が残ってしまいます。
そこで、同じ鶏のスープであっても、チキンコンソメとは異なり、鶏ガラスープが中華風に感じられる理由は、何なのかを考えてみました。
鶏ガラから取ったスープの素なので、コクや旨味、塩味に関しては問題ありません。
中華風になってしまう理由は、その香りでした。
鶏ガラスープの素の香り、特に生姜の香りを洋風に変えてしまえば、それだけでコンソメに早変わりです。
そのためには、クレイジーソルトなどのハーブソルトを使って、ハーブの香りを足すのがおすすめです。
鶏ガラスープの素をコンソメ代わりに使う場合、ハーブソルトを一緒に使うようにしましょう。
コンソメを使った場合とほとんど変わりのない味に仕上がってくれますよ。
ただし、ハーブソルトを入れると、塩味も追加されてしまうので、始めは少し薄味に調整しておくといいですよ。
コンソメ代わりのだしの素
コンソメもブイヨンもないし、鶏ガラスープの素もない!
大丈夫です!和風だしの素があります。
本当かどうか定かではありませんが、外国の人が日本の空港に降り立ったときに、カツオと昆布の出汁の香りを感じるというのは、時々耳にする話です。
それだけ、日本では、料理に出汁が欠かせないということですね。
次は、そんな和風だしの素をコンソメの代わりに使ってみることにしました。
まず商品の説明に書かれている通りの量を使って、だし汁を作ります。
「あぁ、日本人で良かった」と思える、しみじみと美味しい出汁の出来上がりです。
でも、今回はこれを洋風に仕上げないといけません。
ほとんどの和風だしの素は、カツオと昆布の味で、旨味はたっぷり入っていますが、コンソメの持つ濃厚さがありません。
そこで、肉の旨味を足すことにしました。
ソーセージやベーコンなどの加工肉を、味が出やすいように、1センチ角くらいに小さめに刻んで入れます。
野菜の甘みや酸味が欲しかったので、ついでに、玉ねぎや人参など香味野菜の切れ端も入れて、5分ほど煮出しました。
それでも、カツオの香りが勝ってしまって、そのせいか味までなんだかぼんやりしてしまいました。
鶏ガラスープのときのようにハーブソルトを足してみたりもしましたが、いまいち味が決まりません。
そこで、ハーブソルトの代わりに、煮込み料理のときによく使うローリエ、そしてほんの少しのウスターソースを入れてみました。
味見をして、ビックリ!!
普通のコンソメスープよりも、味に深みがあって香りもいい、おいしいスープができました!
嬉しくなって、宿題中の我が子にも味見してもらいましたが、思った通りの大好評。その日の夕食メニューに和風だしの素で作ったコンソメスープが追加されたのでした。
和風の出汁に、加工肉と香味野菜、そして、ほんの少しのウスターソースとローリエを1枚入れると、本当に美味しいコンソメスープになります。
ぜひ、試してみてくださいね。
コンソメの代わりに鶏ガラスープで絶品グラタン!

コンソメを使うよりも、代わりになる調味料を使った方が美味しいかもしれないというメニューをご紹介します。
鶏ガラスープの素を使ったグラタンです。
茶色くならないように小麦粉をバターで炒めたら、ダマにならないように慎重に牛乳でのばし、コンソメで味をつける。
出来上がったホワイトソースで、鶏肉などの具材を軽く煮込み、茹でたマカロニを加えて、オーブンで焼き上げる。
これが、スタンダードなグラタンの作り方だと思います。
一方、コンソメ代わりに鶏ガラスープで作るグラタンですが、ただコンソメを鶏ガラスープに代えるだけではありません。
<作り方>
- 具材となる鶏肉に、ハーブソルトでしっかりと下味をつける
- 鶏肉をオーブンで、皮がパリッとするまで焼く(この時に出てくる油やスープは捨てないで!後で使います)
- 薄切りにした玉ねぎに、コンソメ代わりの鶏ガラスープをふりかけたら、しんなりするまで、バターで炒める
- 小麦粉をふり入れ、粉っぽさがなくなったら、鶏肉を焼いたときに出てきた油やスープと牛乳を少しずつ入れて、ホワイトソースの完成
- グラタン皿に、茹でたマカロニと焼いた鶏肉、ホワイトソースを入れたら、チーズやパン粉を振りかけて、オーブンで焼き上げる
先に焼いた鶏皮の香ばしさと、鶏ガラスープを代わりに入れたとは思えない濃厚なホワイトソースが、絶品ですよ。
コンソメ代わりに和風だしの素で至高のポトフ

こちらも、コンソメ代わりに和風だしで作っていただきたいメニューです。
ポトフは、フランスの家庭料理で、野菜やお肉がごろごろと入った煮込み料理です。
大きめに切った野菜を、ソーセージやベーコン、そしてかたまりのお肉と一緒に、コンソメで煮込んで作ります。我が家では、粒マスタードを添えて食べることが多いです。
ぜひ一度、コンソメの代わりに、和風だしの素を使って、作ってみてください。
作り方や材料は、普通のポトフと同じです。
和風だしを代わりに使うだけ。お肉もお野菜も、お好みで大丈夫です。
ポイントは、ベーコンまたはソーセージと、セロリ、ローリエ、そして、隠し味のウスターソースを必ず入れること。
いつもと少し違う、美味しいポトフが出来上がりますよ。
まとめ

- コンソメがなくても、代わりになる調味料をうまく使えば、献立を変更する必要なし
- ブイヨンは、コンソメと同じように使える
- コンソメの代わりに、鶏ガラスープの素を使うときは、ハーブソルトなどハーブの入った調味料を足して、香りを洋風に
- 和風だしをコンソメの代わりにする場合は、加工肉と香味野菜、ローリエとほんの少しのウスターソースを忘れずに
- グラタンやポトフなど、コンソメ代わりの調味料を使ったほうが、美味しく出来上がることもある
「料理は芸術であり、高尚な科学である」とは、イギリスのロバート・バートンという作家の言葉だそうです。
「芸術」の部分を、家庭料理で追求するのは限界がありますが、「科学」という部分は、本当にその通りだなと思っています。
同じ材料を使って、レシピに忠実に調理すれば、誰でも同じものを作ることができるからです。
でも、レシピ通りの材料がないときは?
献立を変更するか、その材料を使わないか、代わりになる材料を見つけるか。
使いたい調味料がない場合も、同じです。
砂糖が足りなければ、はちみつやみりんを多めに使って甘みを足しますし、塩が少なければ、醤油などを使って塩味を足したりします。
コンソメの場合は旨味です。同じような旨味成分の入った、鶏ガラスープの素や和風だしの素を使えば良いのですが、中華風は中華風ですし、和風は和風です。
ところが、今回、ちょっとした工夫で、中華風や和風を、洋風に変えられることがお分かりいただけたかと思います。
私がご紹介したのは、あくまで一例にすぎません。各ご家庭に合った方法が、他にもたくさんあるはず♪
これからは、欲しいときにコンソメがなくても、もう大丈夫。
代わりとなる調味料を使って、美味しい料理を作ってくださいね。
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