寒い季節に大活躍するスープジャー。
学校や職場で温かいご飯が食べられるのは魅力的ですよね。
スープジャーを夏でも活用したい!と思ったことはありませんか?
ですが、それと同時に、こんなことも考えたのではないでしょうか。

食材を温かいまま入れて大丈夫なの?
それで食中毒になったりしないか心配…
やはり気になるのは食中毒問題です。
夏のお弁当は保冷剤を入れて持っていくのに、温かいまま持ち運ぶなんて、と思う人もいるでしょう。
そんな疑問や悩みを解決するために、スープジャーや食中毒について調べてみました。
結論:正しい使用方法を守れば夏でも使えます!
正しい使用方法には、スープジャーの取り扱い方だけでなく、食中毒に対する予防法も含まれています。
そのポイントをまとめたので参考にしてみてくださいね。
スープジャーは夏に使っても食中毒にならないの?
暑い夏でもスープジャーを使いたいと思っている人は多いのではないでしょうか?
冷房で冷え切った体にはとてもありがたい存在です。
夏なのに、職場で冷えに悩まされている女性も少なくないと思います。私もそのうちの一人でした。
スープジャーを持っていきたいと考えていても、そのたびに頭をよぎる食中毒の影。
「夏=食中毒」のイメージが強すぎて、温かいものを持ち歩くことへの抵抗がとてもありました。
ですが、それは私が正しい知識・使用方法を知らなかったからだ、ということに気がついたのです。
正しく使用すれば夏の暑い時期でもスープジャーは問題なく使えます。
温かいお昼ご飯を食べるためにも、正しい知識を手に入れましょう。
食中毒にはどうしてなるのか?
そもそも食中毒はなぜ起こるのかご存じですか?
食中毒は細菌やウィルス、自然毒、寄生虫など様々な原因によって引き起こされます。
それらがついた食べ物を食べることによって、下痢や腹痛、発熱、吐き気などの症状が現れるのです。
食中毒は夏場だけではありません。
細菌を原因とした食中毒は夏場(6~8月)に、ウィルスが原因となっている食中毒は冬場(11~3月)に多く発生しています。
菌には活性化する温度がある
どの温度で細菌が増えやすいのか、と言いますと、細菌の種類によって異なりますが、多くの細菌は20℃~50℃で増えやすくなっております。特に食中毒細菌の多くは、人の体温と同じくらいの37℃前後で最も増えやすくなっています。それ以下の温度(特に10℃以下)では細菌の増殖は極端に遅くなり(例外的に、エルシニア・エンテロコリチカやリステリア・モノサイトゲネス等は4℃以下でも増殖)、60℃以上になると、芽胞を作る細菌を除く多くの細菌は死滅していきます。
引用:https://www.shokukanken.com/column/foods/001530.html 株式会社食環境参考衛生研究所
細菌の活性化する温度を考えると、夏場に増加傾向であるのも納得です。
熱いものは60℃以上で、冷たいものならば10℃以下に冷やした状態であれば、食中毒のリスクが減らせそうですね!
使い方を間違うとスープジャーでも夏の暑さで腐る!?
保温・保冷性能のあるスープジャーですが、基本的な使い方を間違えると、菌が増えるといった逆効果が起こり、中身が腐る可能性があります。
細菌が活性化するのは、だいたい20~60℃です。
スープジャーの時間経過による温度変化は、どのようになっているのでしょうか。
スープジャーの製品性能
製品名 | 真空断熱スープジャー | ステンレスフードジャー |
製造会社名 | サーモス株式会社 | 象印マホービン株式会社 |
容量(ℓ) | 0.4ℓ | 0.45ℓ |
保温効力 (6時間) |
60℃以上 | 64℃以上 |
保冷効力 (6時間) |
11℃以下 | 10℃以下 |
※保温効力とは、室温20℃±2℃において製品に熱湯を取扱説明書に記載の位置まで満たし、縦置きにした状態で湯温が95℃±1℃の時から6時間放置した場合
6時間が経過した後でも、サーモスは60℃以上、象印は64℃以上の温度を保つことができます。
どちらの製品も、夏の暑い時期にでも使えると各社のホームページに記載されていました。
細菌が死滅する温度が60℃以上ということを考えると、スープジャーは夏にも使用できることがわかります。
ですが、油断はいけません!注意事項がありました。
〇長時間の保存はせず、6時間以内に食べるようにすること
〇腐敗しやすいものは入れないこと(生もの、非加熱の乳製品 等)
〇ドライアイス、炭酸は入れないこと
これはスープジャーに限ったことではなく、お弁当全般が当てはまることです。
夏に限らず、守らなければならない項目になります。
夏に冷製スープは持っていける?
スープには冷製スープもありますよね。
持っていくことは可能ですが、下記の理由により私はオススメしていません。
- 一度沸騰させてから冷ますため、手間がかかる
- 火を使わないレシピや乳製品を使ったスープは腐る可能性が高くなる
スープジャーには必ず加熱調理をしたスープを入れます。
それは冷製スープでも同じで、冷静スープの場合は熱々のスープを冷ます時間が必要になります。
時間がないからといって、材料を入れるだけレシピのような非加熱調理のスープにしてはいけません。
生ものは腐る可能性がさらに高くなるのです。
食中毒のリスクを下げるためにも、避けた方が無難といえますね!
スープジャーは夏だって腐らない!ポイントは3つ!
スープジャーを夏に使うにあたって大切なのは、食中毒の原因となる細菌の繁殖をどれだけ抑えられるか、ということです。
ポイントは3つ!
このポイントに気をつけていれば、スープも腐らないし、夏でも問題なく使うことができます。
温度管理
スープは食べるまでになるべく温度が下がらないようにすることがポイントです。
温度が下がらなければ菌は繁殖しにくい、つまりは腐らないということですね。
スープは必ず沸騰させ、熱々のものを入れてすぐにフタをしましょう。
入れるときには、きちんと決められた容量を入れてくださいね。
容量に対して少な目に入れてしまうと、温度の下がり方が少し早まってしまうので要注意です。
スープを入れる前に、スープジャー本体を予熱しておくと、より温かい状態をキープすることができます。
本体に熱湯を少量入れ、フタをせずに1分程度置いておく
中身のスープだけでなく、スープジャー本体の取り扱い方にも注意が必要です。
周辺温度の影響も受けるので、高温の場所に放置はやめましょう。
腐らない温度を保てるといっても、夏の車内に放置してしまってはどうなるかわかりません。
中身のスープだけでなく、スープジャー本体の取り扱い方にも注意が必要です。
できるだけ早く、6時間以内に食べきる
時間が経てば経つほど、中の温度は下がります。
各メーカーも6時間以内に食べることを注意事項に入れていました。
6時間経った瞬間に腐ることはないと思いますが、菌の繁殖する温度に近づいているのは間違いありません。
また、スープは1度に食べきるようにしましょう。
数回にわけて食べようとすると、スープジャー内の温度が下がって菌が繁殖する原因となります。
徹底した洗浄
〇外フタ、内フタ、パッキンを外し、隅々まで洗う
〇パッキンの溝などには汚れが残りやすいので、指を使って丁寧に洗う
〇よくすすいだあと、しっかり乾燥させる
〇汚れがひどい場合は、塩素系漂白剤を使って30分程度つけおきする
パッキンなどの交換できる部品は定期的に交換して、清潔な状態を保ちます。
細菌やウィルスは、水分や汚れ(洗い残しなど)を好むので、徹底的に排除して食中毒のリスクを減らしましょう!
まとめ
- 食中毒の原因になる細菌には、活性化する温度がある
- 熱いものは60℃以上、冷たいものは10℃以下で保温できれば、夏でも食中毒のリスクを減らせる
- スープジャーは6時間経過しても60℃以上を保つことができる
- 製品の注意事項はきちんと守って使用すること
- スープは食べるまでになるべく温度が下がらないようにしよう
- 食べるなら6時間以内に。1度で食べきる
- 徹底した洗浄をして、清潔なスープジャーを使おう
細菌が繁殖できる温度まで冷めないように気をつけていれば、夏でもスープジャーは活躍できます!
各メーカーの正しい使用方法をしっかり守り、食中毒対策を徹底することが大切ですね。
この夏は温かいご飯を食べて、冷えとサヨナラしましょう!
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