野菜の栄養が、手軽に摂れる野菜ジュース。
我が家でも、野菜嫌いの子供に、毎朝コップ一杯の野菜ジュースを飲ませています。
しかし先日、野菜ジュースはおいしくするために砂糖が入っていたり、添加物が入っていたりするので、毎日飲むのはダメだという話を聞きました。
野菜だから栄養豊富なはず。でも野菜嫌いの子供がおいしそうに飲むということは、添加物が多いってこと?
やっぱり毎日飲むのはダメなのかも、と不安になり調べてみました。
その結果分かったのは、野菜ジュースを毎日飲むのは、ダメではないということ。
しかし、飲み方や量に注意しないと、逆効果だということも分かりました。
野菜ジュースに含まれている栄養やその効果、あなたに合った野菜ジュースの選び方など、ご紹介します!
野菜ジュースは毎日飲んでもダメじゃないが糖質に注意!

健康にいいはずの野菜ジュース。
毎日飲むとダメだといわれてしまう原因は、野菜ジュースに含まれる糖質と食物繊維に関係があります。
詳しく見ていきましょう!
野菜ジュースには糖類がプラスされている!?
市販されている野菜ジュースの中には、野菜が苦手な人でも飲みやすいように、糖類が加えられているものがあります。
砂糖が多く含まれている野菜ジュースは、糖尿病や肥満のリスクがあるので、毎日大量に飲むのはダメです!
また、飲みやすさのために、野菜にリンゴや柑橘系の果物を混ぜてジュースにしたものもあります。
砂糖を加えた野菜ジュースよりは、血糖値の上昇は緩やかだと言われていますが、中性脂肪は上がりやすくなってしまいます。
その結果、脂肪を体内に蓄積することにつながり、肥満のリスクが!!
よく考えたら、純粋に野菜だけを絞ったジュースは、野菜の持つエグミ味や青臭さがあって飲みにくいですよね。
手軽に野菜の栄養は摂れますが、飲みやすいからと言ってゴクゴク飲むのはおすすめしません!
「砂糖不使用」と書いてある野菜ジュースには砂糖は含まれていませんが、果糖やオリゴ糖が含まれていることがあります。
これは、野菜や果実に由来する糖類であって、人間にとって必要なエネルギー源となるので、含まれていても大量に飲まない限り、心配はありません。
市販の野菜ジュースを購入する時は、原材料をチェックしてから購入しましょう!
野菜ジュースに食物繊維はほとんど入ってない!?
市販されている野菜ジュースは、食物繊維が取り除かれてしまって、ほとんど残っていません。
水に溶けやすく、糖質の吸収を抑える水溶性食物繊維は、野菜ジュースの中にも含まれています。
しかし、水に溶けにくく便通を促進する不溶性食物繊維は、取り除かれてしまってほとんど残っていません。
繊維質があるとごわごわとして飲みにくいので取り除かれてしまいますが、あの繊維質が健康には不可欠なんですね。
食物繊維は水溶性食物繊維と不溶性食物繊維を2:1の割合で摂取すると最も効果的と言われているので、野菜ジュースに頼りすぎてしまうのは禁物です。
不溶性食物繊維を多く含む、アボカド、バナナ、リンゴなどを食べて、バランスよく食物繊維を摂取しましょう!
野菜ジュースにビタミンは入っているの?
野菜の栄養と言えば、ビタミンが豊富ですよね。
しかし、野菜ジュースの製造過程で、B群やビタミンCなど水溶性と呼ばれるビタミンの、その大半が失われています。
水溶性ビタミンは大変壊れやすく、殺菌のためにする加熱処理で、ほとんどなくなってしまうのです。
反対に、全く損なわれないビタミンもあります。脂溶性ビタミンと呼ばれるビタミンAやビタミンD、ビタミンEなどです。
ビタミンA |
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ビタミンD |
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ビタミンE |
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すべてのビタミンが失われるということではなく、熱に強いビタミンはちゃんと残っているのですね!
栄養バランスをとるためには、野菜ジュースで補いきれない栄養素は食事で摂るということが大切です。
野菜ジュースからの方が摂りやすい栄養素がある!
野菜をそのまま食べるよりも、野菜ジュースからの方が摂取しやすい栄養素があります。
それは、リコピンやβ-カロテンなどです!
リコピン | 活性酸素を取り除き老化を防ぐ |
β-カロテン | 抗酸化作用がある、必要に応じてビタミンAに変換される |
リコピンやβ-カロテンは、生のまま食べるよりも加工品の方が吸収率が高まるので、野菜ジュースの方が栄養が摂れるのです!!
リコピンはトマト、βカロテンはニンジンに多いですが、トマトもニンジンも生のまま食べるよりもジュースの方が取り入れやすいですね!
また、野菜が本来持っているカルシウム、カリウム、マグネシウムなどのミネラルは、熱処理されたり、絞ったりしても変化しにくい栄養素です。
ですので、野菜ジュースからも手軽に摂取できます。
カルシウム | 丈夫な骨や歯を作る |
カリウム | 塩分の取り過ぎを調節する |
マグネシウム | 体内酵素を活性化、体温や血圧を調整する |
野菜ジュースにすることで失われる栄養素と、しっかり残る栄養素と、むしろ吸収されやすくなる栄養素とがあるのですね。
野菜ジュースを毎日飲んでもダメではない!
良かった、安心しました。
野菜ジュースのダメじゃない飲み方とは?
手軽なだけじゃない、栄養面でも優れているところのある野菜ジュースですが、野菜代わりにはなりませんし、飲み過ぎはよくありません。
「栄養面を考えると、野菜ジュースは毎日飲みたい。でも、肥満はちょっと心配」というあなた。
気になる疑問にお答えします。

毎日飲んでもいいの?
A、もちろん、毎日飲んで大丈夫。手軽に野菜不足を補いましょう。

一日にどれくらいなら飲んでもいい?
A、200mlや350mlのパックになっているものなら、一日一本。大きなボトルに入っているものなら、コップ1杯200ml位を目安にしてくださいね。

いつ飲めばいいの?
A、夜寝る前じゃなければ、大丈夫。糖質が気になる方は、朝食やランチの時に、食物繊維が豊富な食材と一緒に摂るのがおすすめです。
野菜ジュースは毎日飲んでもダメではないですが、野菜ジュースだけでは健康維持はできませんし、飲みすぎはよくありません。
野菜不足を補うことはできますので、栄養バランスの良い食事をとることを意識しつつ、補助的に野菜ジュースを活用しましょう!!
野菜ジュースを毎日飲めば美肌は手に入る!?

野菜ジュースのいいところは、なんと言っても、その手軽さ。
毎日飲むことで、美しい肌が手に入るなら、こんなに嬉しいことはないですよね。
美しい肌に必要な栄養素とは?
美しい肌を保つのに必要なのは、毎日のスキンケアだけじゃありません。
ストレスをため過ぎないこと。適度な運動。適度な睡眠。そして、肌を内側からきれいにする、毎日の食事が何より重要です。
美肌には特に欠かせない栄養素とその特徴を、まとめてみました。
ビタミンC | シミやソバカスの原因となるメラニンの生成を抑える |
ビタミンB1 | 皮膚や粘膜の健康を維持 |
ビタミンB2 | 皮脂をコントロールし、ニキビを改善 |
ビタミンB6 | 皮膚炎の予防 |
ビタミンA | 肌のターンオーバーを促進。乾燥を防いで、シワを予防 |
ビタミンE | 紫外線などによる肌の酸化や、肌の老化を防ぐ |
タンパク質 | 肌のハリや弾力を保つ |
これらの栄養素のうち、一般的な野菜ジュースで摂ることができるのは、ビタミンA、β-カロテン、ビタミンEです。
野菜ジュースの中には、製造過程で失われてしまったビタミンCやビタミンB群を、後から追加しているものもあります。
サプリメントを飲むのと同じ感覚で、そんな野菜ジュースを手にとってみるのも、いいかもしれません。
ただ、やはり、野菜ジュースを美肌のために飲む場合も、飲み過ぎはいけません。
ビタミンAやビタミンEなどの脂溶性のビタミンは、多く摂り過ぎると体内に蓄積され、食欲不振や頭痛などの過剰症を起こすことがあります。
また、健康に害があるわけではないですが、βカロテンを摂りすぎると、肌が黄色くなってくることがあります。
美しい肌を目指しているのに、本末転倒ですよね。
美肌には食物繊維も必要!野菜ジュース寒天はいかが?
毎日適量の野菜ジュースを飲んでいても、便秘による肌荒れには、あまり効果は期待できません。
便秘解消には、なんと言っても食物繊維。それにたくさんの水分が必要です。
野菜ジュースはその製造過程で、多くの食物繊維が取り除かれてしまっていますが、その食物繊維も、寒天で美味しく補ってしまえば良いのです。
簡単なレシピをご紹介しておきますね。
野菜ジュース 水と合わせて400ml
砂糖 お好みで
粉寒天 4グラム
<作り方>
1、お好みの野菜ジュースと水を合わせたものを鍋で軽く沸騰させる
2、砂糖と粉寒天を入れ、溶けるまでよく混ぜる
3、好きな型に流し入れ、冷やし固めれば、出来上がり!
寒天は、言わずとしれたダイエット食品。カロリーはほとんどないのに、便秘の解消に役立つ食物繊維は豊富です。
便秘による肌荒れでお悩みの方は、ぜひ試してみてくださいね。

野菜ジュースを毎日飲むあなたにおすすめの選び方!

美味しく飲みたい。野菜不足を補いたい。ダイエットのため。
野菜ジュースを毎日飲みたい理由は、人それぞれですよね。
ここでは、タイプ別に、野菜ジュースを選ぶときのポイントをご紹介します。
美味しく飲みたい
とにかく、味重視。毎日飲むのだから、飲みやすいものがいいというあなた。
野菜嫌いのお子様や、野菜の匂いやエグみが苦手なあなたにおすすめするのは、材料に果物が多く使われているものです。
りんごやみかんなどの果物名が、原材料欄の最初に、より多く表示されているものを選んでくださいね。(入っている量が多いものから順に表示されているため)
苦手な野菜が入っていないか、あるいは最後の方に書かれているかという点も確認したほうがいいいかもしれませんね。
野菜不足が気になる
食事が偏りがちで、野菜不足が気になるというあなた。
野菜ジュースを、野菜代わりにすることはできませんが、毎日の食事に足りないビタミンやミネラルを補うことはできます。
そんなあなたへのおすすめは、いろんな野菜がたくさん使われている野菜ジュースです。
KAGOMEの『野菜一日これ一本』や伊藤園『一日分の野菜』などが有名で、コンビニでもよく見かけますね。
野菜は、一日あたり350グラム摂るのが良いとされています。
『野菜一日これ一本』や『一日分の野菜』では、一本あたり350グラムもの野菜が使われています。
他にも、通販限定商品などで、野菜が多く使われているものがあります。
一日あたりに必要な量の野菜が使われていると言っても、一日に必要な野菜の栄養がすべて摂れるわけではありません。
野菜ジュースは、あくまで補助的に飲むようにしましょう!
ダイエットのため
残念ながら野菜ジュースを飲んだから、痩せるということはありません。
でも、ダイエット中の小腹対策や、不足しがちな栄養を補うために、野菜ジュースを飲むというのはおすすめです。
ただ、果物が入っていると、どうしても糖質が多くなってしまいます。
原材料欄を見て、果物の入っていない、野菜だけで作られているジュースを選びましょう。
糖類が足されていないことも重要です。
栄養成分表示の欄に書かれている糖質がなるべく少ないものを選んでくださいね。
手間はかかってもいい!健康のために続けたい!
最後は、手間はかかってもいいというあなた。心の底から、尊敬します。
お好きな野菜や果物を買ってきて、自作しちゃいましょう!
スムージーにしてしまえば、食物繊維もたくさん摂れますし、市販の野菜ジュースでは損なわれている栄養素もそのまま摂ることができます。
小松菜とバナナ。ほうれん草とリンゴなど。組み合わせは自由。
牛乳を入れたり、豆乳を入れたり。アレンジは無限大です。
お気に入りのオリジナルレシピを開発してみてくださいね。
まとめ

- 市販の野菜ジュースは、野菜そのものと比べると、糖質が多く、食物繊維は少ない。
- 野菜ジュースを飲んで摂ることのできるビタミンは、A、D、Eなどの脂溶性ビタミン。
- 野菜ジュースには、野菜のミネラル分は、そのまま残っている。
- 美肌の為に飲むなら、食物繊維をプラスして。便秘の解消もできて、一石二鳥。
- 栄養豊富な野菜ジュースも飲み過ぎはダメ。適量を守って、上手に栄養を補いましょう。
調査の結果、野菜ジュースを毎日飲んではいけないというのは、全くのデタラメではないということが、分かりました。
でも、それは、過度なダイエットや無茶な運動と同じ。
体に良いと言われていることでも、過ぎると、かえって健康に良くないというのは、当たり前のことですよね。野菜ジュースに関しても、同じでした。
毎日の食事では不足しがちな栄養を、手軽に補うことのできる野菜ジュースは、やはり、忙しい現代人にはありがたい存在です。
飲み過ぎには気をつけて、より健康な毎日を手に入れましょう!
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