発酵食品は「体に良いもの」というイメージはありませんか?
実際に、発酵食品には腸の環境を整えて、健康になる効果があります。
それだけでなく、発酵食品に含まれる栄養は美容にもいいと言われています。
日本には、納豆や味噌などの特有の発酵食品もあり、和食には欠かせない存在ですよね。
和食が好きな方は、もう既に発酵食品の健康効果や美容効果を実感しているかもしれません。
私も意識して、積極的に発酵食品を食生活に取り入れることで、悪かった腸の調子も良くなり、肌も綺麗になりました!
しかし、発酵食品といっても何があるのか分からない、本当に美容効果はあるの?と思う方も多いかもしれません。
そこで、発酵食品の効果や種類についてご紹介します!
発酵食品は健康になる効果も美容効果もある!?

発酵食品は、酵母菌や乳酸菌などの微生物がたんぱく質や炭水化物などを分解することで、食品が変化したものです。
実はこの発酵に至る過程は腐敗と同じです。
発酵と違う点は、腐敗菌によって人間の体に有害な物質が発生することです。
発酵することによって、食品に腐敗菌が発生しにくくなり、保存性が高まります。
じゃあ腐らないんじゃないの?と考える方もいるでしょう。
発酵食品も放置しすぎると、雑菌が入って腐敗菌が増殖してしまい、腐るため注意が必要です!
発酵食品は保存期間が長いだけでなく、栄養価が上がり、美味しくなる効果があります。
では、人間の体に及ぼす効果には何があるのでしょうか。
体内環境を整える効果
発酵食品には、ビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌がたくさん含まれています。
善玉菌は、腸内で乳酸や酢酸を作り、腸内で悪さをする悪玉菌の増殖や腐敗を抑える役割をしています。
栄養の分解や吸収を良くして、腸の働きを活性化させることで、軟便や便秘を改善する整腸効果もあります。
便秘で悩んでいる方にはとても良い効果ですよね!
より高い整腸効果を求める方は、善玉菌の餌となる食物繊維やオリゴ糖を取ると良いです。
食物繊維には、水に溶ける水溶性と水に溶けにくい不溶性がありますが、どちらも善玉菌の増殖を促進させる効果が期待できます。
食物繊維が多く含まれているものは、果物や海藻、ごぼうやにんじんなどの野菜、さといもやこんにゃく、納豆などがあります。
オリゴ糖が多く含まれているものは、玉ねぎやにんにく、ねぎ、バナナ、大豆があります。
特に水溶性の食物繊維は、善玉菌の増殖に効果的なので意識して摂取してみると、良いかもしれませんね!
免疫力を高める効果
実は、先程紹介した善玉菌には免疫力も高めてくれる効果も持っています。
腸の中には、免疫細胞が存在していて、全身の約7割の免疫細胞が腸に集まっているといわれています。
免疫細胞は、善玉菌などの良質な菌によって強くなります。
それにより、善玉菌が増えれば増えるほど、免疫力がアップするということに繋がります。
睡眠不足や腸を冷やすことは、免疫力を下げてしまうため、注意が必要です!
風邪を引きやすい、感染症に気を付けたいという方は、睡眠不足やお腹の冷えに気を付けながら、発酵食品を食べてみてください。
美容に良い効果
便秘状態が続くと、肌が荒れてしまったという経験ありませんか?
便秘になると、腸内の腐敗物質が増えて全身に巡ってしまい、肌トラブルの原因に繋がります。
ご紹介した通り、発酵食品は便秘を改善する効果を発揮します。
腸内環境を良くするだけで肌の悩みも解決してくれるなんて一石二鳥ですね!
発酵食品に含まれる美容効果は、それだけではありません。
ビタミンBやC、カロテンなどは、体の酸化を抑えて老化を防ぐ抗酸化効果を持っています。
抗酸化効果は、発酵させることでより作用しやすくなるため、発酵食品に含まれるビタミンやカロテンはより美容に良いものとなります。
米の発酵液は、メラニン色素の働きを抑えてくすみを無くす美白効果があります。
乳酸菌の発酵エキスにも、色素の沈着を抑えてくれる効果があることが分かりました。
発酵食品には、美肌に欠かせないアミノ酸も含まれているので、美容効果が高い食べ物と言えるでしょう。
特に、甘酒は飲む点滴と言われるほど、発酵食品の中でも高い美容効果が期待できるので、おすすめです!
発酵食品の健康効果でダイエットはできるの?

発酵食品の様々な効果を紹介しましたが、実はもう1つ効果があります。
それはダイエット効果です!
これは、発酵食品の健康になる効果と深く繋がっています。
整腸効果がダイエットに!
腸内環境が悪いと、老廃物が溜まることによって代謝が落ちて、脂肪を蓄積しやすい体になります。
痩せるためには、まず腸内環境を整える必要があります。
発酵食品の健康効果には、腸内環境を整える効果があると前述しました。
つまり、腸内環境を整えることで、美容効果や健康効果のみならず、ダイエット効果も期待ができます!
腸内環境が良くなると、ぽっこりお腹も改善して見た目も変わるはずです。
しかし、1回の食事のみでは効果が出ないため、持続的に発酵食品を摂取することが大切です!
糖質や脂質を排出してくれる乳酸菌
乳酸菌には、大腸内で食物繊維を分解して短鎖脂肪酸を作り出す働きを持っています。
短鎖脂肪酸とは、肥満の元になる脂肪細胞が脂肪を取り込む働きを防ぐものです。
短鎖脂肪酸が増えれば増えるほど、体に蓄積される脂肪の量は減っていきます。
腸の働きも促進してくれるので、ダイエットには必須ですね。
その他にも、乳酸菌が作り出す多糖成分には、糖質や脂質の吸収を抑えてくれる働きがあることが分かっています。
吸収を抑えるだけでなく、血糖値の急上昇を抑えてくれる効果もあります。
血糖値が急上昇することで、血糖値を下げる働きのインスリンが多く分泌されて、ブドウ糖が脂肪に変わりやすい状態になってしまいます。
つまり、多糖成分はブドウ糖が脂肪に変わりにくくしてくれる働きも、持っていることになります。
糖質を一気に摂りすぎないことや、食物繊維やタンパク質から先に食べることでも、血糖値の上昇は抑えることができるので、気を付けてみてください!
血行促進効果もある
発酵食品に含まれているアミノ酸やレシチンには、血液をサラサラにしてくれる効果があります。
血流が良くなることで体温の上昇に繋がり、代謝も良くなります。
代謝を上げる働きを持つビタミンB2も一緒に摂ると、代謝が更に上がって脂肪を燃焼しやすくしてくれます。
筋トレなどの運動でダイエットを成功させたい方は、発酵食品を積極的に摂った方が良いといえます。
発酵食品の中でも、キムチや納豆はビタミンB2やアミノ酸が含まれているため、おすすめです!
発酵食品で効果のある種類は?おすすめ3つを紹介!

発酵食品には、様々な種類があり、それぞれ特徴が違います。
発酵を行う微生物には、大きく分けて3種類あります。
微生物 | 食品例 | |
カビ |
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酵母 |
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細菌 |
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それは、カビ・酵母・細菌です。
このように、発酵といっても、作用する菌によって作られる食品が違います。
1種類の微生物だけでなく、複数組み合わせて作るものもあります。
日本酒や味噌、醤油は、カビと酵母と細菌の3つの微生物が関与しています。
また、キムチも細菌である乳酸菌と酵母を組み合わせて作ります。
発酵食品の中でも、特に健康増進効果や美容効果があるものを紹介します。
納豆
納豆は、大豆に納豆菌を加えて発酵したものです。
良質なタンパク質や鉄分、食物繊維が豊富に含まれています。
代謝を良くするビタミンB2やアミノ酸、骨を強くするビタミンKなども通常の大豆より、多く含まれていることが分かっています。
腸内環境を整えて血行も良くしてくれるという効果を持つ、ナットウキナーゼという酵素も含まれています。
他にも、大豆イソフラボンの働きで更年期障害を改善したり、血糖値の上昇を抑えてくれたりと良いこと三昧です!
ただし、食べすぎると体調を崩してしまいます。
例えば、腸内に納豆菌が増えすぎることで腹痛や吐き気を起こします。女性ホルモンと同じ働きのイソフラボンは、摂取しすぎで婦人科系の疾患を引き起こす可能性があります。
中でも気を付けてほしいのは、ワーファリンという抗凝固剤を服用している方です。
ビタミンKは止血する働きがあり、薬の効き目を打ち消してしまうためです。
毎日1日2パック食べている方は、納豆の摂りすぎなので、1パックに抑えることをおすすめします。
キムチ
野菜を唐辛子などの調味料と一緒に発酵させたものです。
含まれている栄養素は、ビタミンA、ビタミンB群、βカロテン、カプサイシン、食物繊維です。
ビタミンAは、皮膚の健康を保っているため、肌が乾燥気味な時に摂取すると良いです。
目や粘膜の健康も維持していて、不足すると視力低下や免疫低下に繋がります。
βカロテンはビタミンAに変換されるため、ビタミンAが不足している時に摂取すると良い栄養です。
また、がん予防にも作用する素晴らしい栄養です!
ビタミンB群やカプサイシンは、代謝を上昇させて脂肪燃焼を促進させる効果が期待できます。
販売されているキムチには、「発酵キムチ」と「非発酵キムチ」の2種類があります。
名前の通り、発酵キムチは発酵させて作られたキムチで、非発酵キムチはキムチ風の浅漬けです。
非発酵キムチを食べても、紹介した栄養素が十分に摂れないので注意です!
見分け方として、韓国産で熟成発酵キムチにのみ許可されている、「キムチくんマーク」が掲載されている商品が発酵食品です。
日本で作られたキムチは、熟成発酵や乳酸発酵という文字が掲載されているか確認しましょう。
ヨーグルト
ヨーグルトには、乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌がたくさん含まれています。
飲むタイプのヨーグルトもあるため、忙しい人でも食生活に取り入れやすい食品です。
乳酸菌は胃酸で死滅するものもありますが、死滅後でも善玉菌の餌になってくれます。
ビフィズス菌には食物繊維と同様の整腸作用もあるため、便秘改善や代謝促進に繋がります。
ただし、ビフィズス菌が入っている商品と入っていない商品があるため、よく確認して選びましょう。
食べる際は、プレーンのヨーグルトに果物やナッツなどをトッピングして、食物繊維やオリゴ糖と一緒に食べるとより効果が期待できます。
私は甘酒とヨーグルトを混ぜて食べています!
発酵食品の効果も倍増して味も美味しいので、甘酒が好きな人にはおすすめです!
ヨーグルトを食べる時間は、起床して15時間から19時間後が良いとされています。
この時間帯は腸が最も活発になる時間で、「腸のゴールデンタイム」とも呼ばれていて、朝7時に起きた場合は夜10時から深夜2時がゴールデンタイムです。
就寝前に食べると睡眠の質が落ちてしまうため、就寝する2時間から3時間前には食べると良いでしょう。
効果がより感じることができる理想の摂取量は1日200gです。
ダイエットをしている方は、低脂肪ヨーグルトを選んでみてください。
まとめ

- 発酵食品は腸内環境を整える効果がある
- 発酵食品は免疫力を高める
- 発酵食品は美容にも良い効果がある
- 発酵食品の健康になる効果はダイエット効果に繋がる
- 発酵食品の中で、納豆・キムチ・ヨーグルトがおすすめ
発酵食品には、様々な効果があることが分かりましたね。
美味しくて栄養満点で健康や美容にもいいという、良いこと尽くしです。
ダイエットや美容目的だけでなく、高血糖や高血圧の方にもおすすめです。
ポイントは、毎日1回は発酵食品を摂取すること、継続的に発酵食品を摂ることです。
2週間以上続けることが大事ですよ!
また、1種類の発酵食品を食べるより、色々な種類の発酵食品を食べる方がより健康的になれるので、是非参考にしてみてください!
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